形式

形式にこだわったり、形式をはずしたりする。

他人の形式を評価したり、形式から何かを読み取ろうとする。

形式こそが、その何かの表現であるのは事実だが

形式によって、その何かを予断することはできない。

形式とはあくまで、その何かにより表出されたものであって、単なる結果に過ぎないからだ。

このような葬送の流れについて、ちょくちょく意見を求められるが、ぼくには何の意見もない。各自どうぞおすきなように、というだけだ。従来のようにやってもかまわないし、最新式の葬送、葬儀をやってもいっこうにかまわない。それぞれ、お好きなやり方で自由にやればよい。論じること自体、意味をもたない。
しょせん、形式は形式にすぎない。
(「人が死ぬということ」丹波哲郎より)