個性
だんだん自分になると
どんどん個性的になる。
個性的になると
他の個性とつながってくる
個性がなければ、
つながらないのだ。
個性があると、
他の個性の中に、自分を発見する。
自分になるとは
他人と一体であることに気づくことなのかもしれない。
また、ああいう出来合いのハウツー本を読んだ、出来合いの人間ばかりの世の中というのも、気色が悪い。人間というのは、全部がみな違うのである。他人がそうだからといって、自分がそうでなければならない理由はない。他人に合わせて、自分を忘れた、自分を忘却した人生とは、いったい誰の人生なのだろうか。そんな人生を生きてもしようがないとは、どうして思わないものだろうか。
(「勝っても負けても 41歳からの哲学」池田晶子より)